自然治癒力とは「自分の力で病を癒し、治す自然の力」のことです。その自然治癒力を高めるためには「食事」「運動」「呼吸」「心」が大切な条件になります。
そもそも自然治癒力とは失われたバランス・調和・平均を取り戻そうとする、体に本来備わった働きです。病気になるということは、日常生活の中に、どこか不自然な点があるために起こります。つまり、病は不自然になった人への警鐘といえます。しかし、生命力には、病を癒し、バランスを回復しようという内なる治癒力があります。
【自然治癒力を生み出すためには】
自然治癒力は、単純にこれとこれが備われば働くというわけにはいきません。治癒には「場」というものが関わってきます。そして、治癒力の発現には「きっかけ」があり、それが大きな治癒へとつながることがあります。そして、自然治癒力を生かすには、人間の生命に共通している、それなりの基本的な条件や鍵となるものがあり、それらは、生命そのものを生き生きとさせ、心身を養い、保つことにつながります。
上に挙げた4つの項目は、生命活動の基本条件、つまり、自然治癒力を高める基本の条件となっています。この4つの条件は、お互いの密接な相互関係と相互作用を持って私たちの生命活動を支え、変化させています。どのような条件をきっかけとしようとも、その変化が響きあって、生命の治癒力を、作動させます。
【自然治癒力を支える3本の柱】
それでは、「呼吸」「心の状態」「食事」「運動」といった基本的条件を整えることによって、一体どのような経路で体内の治癒力が高められるのでしょうか?
自律神経
「呼吸」や「心の状態」、「適度な運動」が、自律神経の働きを大きく左右します。
ホルモン
「ホルモン」は内分泌腺器官として、脳下垂体、松果体、甲状腺、胸腺、膵臓、副腎、精巣、卵巣などが挙げられます。生体のバランスを調節する働きをします。
免疫
心の状態をリラックスさせると、脳の中の前頭葉や間脳の働きが良くなり、そのことが胸腺の働きも良くし、ガン細胞と戦う細胞が増えたりします。
血液は、各器官に酸素と栄養を運びます。もし、血液がいかなくなってしまったら、あっという間に神経の中枢である脳の細胞も死んでしまい、血液中にホルモンを分泌させるさまざまな内分泌系の器官も働かなくなってしまいます。また、血液は免疫系が大いに働く「場」でもあります。
また、血液の質を決定するのは「食」です。さらに、怒ったり悲しんだりすると、血液は粘っこくなり、流れにくくなります。感情でも血液の質は左右されます。