トップアスリートなど、多くのスポーツ選手が常飲しているアミノ酸入りドリンク。アミノ酸系飲料として市販されているので私たちにもおなじみですね。
■体はアミノ酸でできている
アミノ酸には、筋力、持久力を高め、運動効率をアップしてくれる作用があります。スポーツ選手にとっては身体能力を向上させてくれる、うれしいパートナーでもあるわけです。あなたもこれにならって、運動するときなどにとり入れてみませんか。まず、アミノ酸がからだに作用するしくみをお話ししましょう。
私たちの体の細胞を構成するもののうち、水分に次いで多いのがたんぱく質。たんぱく質だけで体内の20%を占めています。そしてたんぱく質は20種類のアミノ酸が数百〜千個以上連なったかたちで作られています。
このアミノ酸の種類は全部で20種類、そのうち9種類は体内で合成されず、食事から摂る必要がある「必須アミノ酸」です。
激しい運動をすると、筋肉を構成しているたんぱく質が分解され、その中のアミノ酸がエネルギーとして使われます。このアミノ酸を外から補給して筋肉の働きをスムーズにしようというのが、アミノ酸入り飲料やサプリメントの目的です。
■筋肉に効くアミノ酸、BCAA
アミノ酸のひとつ、BCAA(分岐鎖アミノ酸)は、筋肉で代謝されるアミノ酸。ほとんどのスポーツドリンクはこれをふくんでいます。アミノ酸の多くは体内に吸収されると肝臓に行きますが、BCAAは直接筋肉に運ばれます。
BCAAが筋肉に到達すると、スポーツの動きによって筋肉で分解されるたんぱく質の量を減らすことができます。同時にエネルギーも供給されるので、スタミナもより長く持続します。
また、BCAAは必須アミノ酸であるため、本来体内で合成できないものですが、こうしてドリンクやサプリメントのかたちでとることによって、手軽に摂取することができるのです。
■疲労回復にも高い効果
BCAAのもう一つの働きは、運動による疲労を抑えること。激しい運動や長時間の運動では筋肉の中に乳酸ができますが、BCAAはこの発生を抑制してくれます。
そしてそれとは別にメンタル面での疲労も抑えてくれるのがBCAAのすぐれたところ。疲労の原因物質であるセロトニンは、脳内で別のアミノ酸、トリプトファンが変換してできますが、BCAAは、このトリプロファンが脳内に入るのを防いでくれるのです。
アミノ酸飲料の摂り方は、運動をするすこし前やその途中で摂るといいでしょう。甘味料が多いものは糖分の摂りすぎになるのでご注意。
アミノ酸を習慣にして運動していると、テニスの腕前が上がったり、ジムの成果が上がったりと、もしかしたら思わぬ効果が期待できるかもしれません。興味のある人は一度、トライしてみてはいかがでしょう。
毎日の健康に有機ゲルマニウム