シックハウス症候群をおこす化学物質は家具や殺虫剤などからも出ていることをご存知でしょうか?住まいをチェックしてみましょう。
■アレルギーをおこす化学物質
住宅の高断熱・高気密化がすすむにつれて、そこからおきる健康障害が問題となるようになりました。建材や家具に使われる化学物質によって、アレルギーや吐き気、めまいなどがおこる、いわゆる「シックハウス症候群」です。住まいの中にどんな化学物質が存在するか、あらかじめ知っておき、事前に自分の身をガードしたいものですね。 では、住宅建材や家具などに使われている化学物質のうち、代表的なものをあげてみましょう。
・ホルムアルデヒド
シックハウス症候群をひきおこす、代表的な化学物質。防虫効果があることから、合板やパーティクルボードの接着剤などに広く使われている。強い毒性があり、皮膚アレルギーをおこし、発ガン性もある。目やのどの痛み、吐き気、呼吸困難などの症状が出る。
・トルエン
接着剤や木材の保存材などに使われる。シンナーの主成分で吐き気や倦怠感のほか、知覚異常もおこす。
・キシレン
用途はトルエンと同じだが、ガソリンのような臭いがする。おこす症状もトルエンと同じ。
・エチルベンゼン
接着剤の溶剤として使われる。濃度が高い場合、粘膜への刺激が強く、めまいのほか、意識低下などをおこす。
・フタル酸ジエチルヘキシル
壁紙や床材などさまざまな製品の加工に使われている。吐き気やめまいのほか、長く接触していると皮膚に炎症をおこすことも。
これらの物質を避けることができればベストですが、現在の住環境では、なかなかむずかしいもの。そこで、賃貸物件を借りる際など、物件に案内してもらったときに、刺激臭のあるところを避けたり、新築住居の場合は意識的に換気扇をひんぱんにまわす、化学物質を多様していそうな家具は買わない、などに配慮して、積極的にアレルギーから身を守りたいものです。
■芳香剤など生活用品にもご注意!
室内の家具を汚染するのは、建材や家具ばかりではありません。意外なところでは、防虫剤や芳香剤などにもこれらの化学物質が使われています。
たとえば衣類の防虫剤や、トイレの芳香剤に使われているパラジクロロベンゼンは、目やのどの痛み、吐き気、呼吸困難などをおこします。
化学物質を避けるためには、殺虫剤や防虫剤などを家に持ち込まないのが一番ですが、買うときには、揮発性成分の有無を確認してからにしましょう。
また、シックハウス症候群の原因は、すべて解明されたわけではありません。これらの化学物質を避けるだけではなく、天然素材を使った家具を選んだり、窓を開けてまめに換気をするなど、日頃からナチュラルな生活習慣を心がけるといいでしょう。
(「へるすあっぷ21」、法研より)
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