「オリゴ乳酸」と聞けばその知名度から“オリゴ糖”と“乳酸”が合体したもの？ と思う人が多いのではないでしょうか。でも答えはノーです。
■オリゴ乳酸とは？
実はオリゴ乳酸はL型乳酸を原料とした乳酸縮合物の混合物なのです。サトウダイコンやトウモロコシなどを由来原料とする発酵L型乳酸を加熱し、貝カルシウムなどの助剤を加えたのち乾燥、粉砕といった工程を経て粉末化します。その構造は乳酸がエステル結合したもので、主成分が直鎖状のオリゴマーであることから「オリゴ乳酸」と呼ばれています。
■奇跡的に発見された異色の素材
発見されたのは30年近くも前にさかのぼります。もともとはガン細胞を培養した培養液中にその存在が示唆され、その化学構造から容易に生成できるため、化学的製造法の検討に入りました。そこをスタート地点にさまざまな研究が行われ、15年前からは健康素材として、いまなお研究が続けられています。長年の研究と並行し、オリゴ乳酸を含有するサプリメントなど、その製品は増え続け、現在までに累計100万食を突破しています。
■豊富な臨床データが裏打ちする潜在能力
さまざまな機能性を秘めるオリゴ乳酸は、実験による多くの臨床データも報告されています。例えば、腸内乳酸菌増殖効果については、ラットに5mg/kg及び25mg/kgのLACを4週間経口投与した後、腸内乳酸菌数を測定したところ、コントロール群に対し、2〜3倍もの乳酸菌が確認されています。生きた乳酸菌ではないLACは、胃酸や消化液の影響を受けにくく、腸に到達しやすいと考えられていますが、同実験ではそうした点が裏打ちされる結果となっています。その他にもマウス実験でＮＫ活性増強効果、高脂血症および肝機能改善、ヒト試験でも免疫能増強効果、便通および血流改善効果が示唆される結果も出ています。
■報告されるさまざまな疾病改善例
そのメカニズムは、摂取することによる腸内環境改善→腸管免疫向上というフローによりさまざまな効果・効能が引き出されると推測されています。だが、そうした次元を超越した多様な疾病に対する改善例が報告されているのもオリゴ乳酸「LAC」の特長であり、研究者の興味を引いてやまないある種の神秘性でもあります。アレルギー症、更年期障害、膠原病、自律神経失調症、リウマチ、糖尿病、肝機能障害…など、長年の研究過程で医療機関などから報告されている事例は、実に広範囲に及ぶのです。
■充分な試験で証明済みの安全性
データとしてはまだまだ不十分であり、オリゴ乳酸に潜在する機能としての可能性に過ぎませんが、今後が大いに注目される健康素材です。一歩一歩進められる研究の一方で、安全性については充分な試験が行われています。単回投与急性毒性試験（ラット 5000mg/kg以上）、90日反復投与毒性試験、復帰突然変異試験など数々の試験をクリアしており、安全性は証明されています。
【健康美容EXPO】より
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