疲れやすい20〜30代の女性。そんな女性に多い血行不良や自律神経失調症、月経トラブルなど、実は毎日の生活習慣がビタミン&ミネラルを奪っているのかも!?
■忙しい女性はついつい欠食しがち?
元気に毎日を過ごすには、毎日3度の食事をしっかり摂って食生活を管理することが大切。しかし、ついつい忙しくて夕食を抜いてしまったり、寝坊して朝食を食べられなかったりということも多いのではないでしょうか。国民栄養調査(厚生労働省)によると、欠食習慣のある女性は、なんと20代で3人に1 人、30代でも4人に1人にも上るそうです。
欠食を続けているとどうなるのでしょう?必要な栄養が脳に供給されず、頭がぼーっとする、憂うつ感が高まる、外出や新しいことを始めるのがおっくうになる、だるくて疲れやすくなるなどの不定愁訴につながっていきます。さらに、さまざまな心身の病につながることもあります。最近体調が悪いという人は、まず自分の食習慣を見直すことから始めましょう。
■ストレスがビタミン&ミネラルを消費していく!
毎食きちんと摂っていても、栄養不足に陥ることがあることもご存知でしょうか。その最も大きい原因がストレス。ストレスを感じると体内のビタミンが盛んに消費されるのです。例えば、ちょっとドキッとしただけでも、なんと1日の栄養所要量 (100mg)の5倍にも当たる量のビタミンCが消費されるといわれています。
■体調管理に禁煙を!飲酒もほどほどに
たばこやお酒もビタミン・ミネラルの不足に大きく関わっています。たばこ1本で破壊されるビタミンCは25mgといわれ、1本で1日の栄養所要量の1/4もの量があっという間になくなってしまうのです。しかも、日本たばこ産業の調査では、2002年に男性の喫煙率がようやく5割を切り、5年間で6%ほど減ったというのに、女性は14%前後でほぼ横ばい。これでは自ら体調不良を招いているようなものです。
また、ビタミン不足にはお酒も無縁ではありません。アルコールを摂り過ぎると葉酸を含むビタミンB群が欠乏してウェルニッケ脳症を引き起こしたり、ナイアシンが欠乏してぺラグラなどの病気を引き起こすこともあります。毎日を健やかに過ごすために禁煙・節酒を心がけることは、忘れてはならないポイントと心得ましょう。
■こんなトラブルにはこのビタミン&ミネラルを
疲れやすい20〜30代の女性はどんなビタミンを補給するとよいのでしょう。女性によく起こるトラブル別に、不足しがちなビタミン・ミネラルの特徴や栄養素が多く含まれる食品を紹介します。
@月経前症候群・月経トラブルには
月経の前にイライラや眠気、だるさや食欲の変化などが起こる月経前症候群、また生理不順などの月経トラブルによいとされるビタミン・ミネラル。
【ビタミンB6】女性ホルモン(エストロゲン)の分泌が増えるとともに不足しがちに。月経前の不定愁訴を防ぐ効果がある。
かつお、まぐろ、白さけ、さんま、牛レバーなど。
【ビタミンE】血液の循環をよくし、生理痛をやわらげる効果もある。
アーモンド、にじます、へーゼルナッツなど。
【葉酸】細胞の新生を促し、月経前に起こりやすい口内炎などの症状を防ぐ。
レバー(鶏・牛・豚)、菜の花、枝豆など。
【カルシウム】精神を安定させる作用があり、月経前のイライラなどを防ぐ。
田作り(ゴマメ)、干しえび、どじょう、わかさぎなど。
【マグネシウム】月経前のむくみ感や不安感を防ぐ。カルシウム2に対し、1の割合で摂取。
ごま、ピーナッツ、玄米、納豆、カキなど。
A血行不良には
血行不良を改善するといわれるビタミン・ミネラル。不足すると肩こりや頭痛、貧血、冷え性などが引き起こされることも。
【ビタミンE】抗酸化作用により血液をサラサラにし、冷えなど血行不良の諸症状を改善。
アーモンド、にじます、へーゼルナッツなど。
【葉酸】赤血球の新生を促し、悪性貧血を防ぐ。
レバー(鶏・牛・豚)、菜の花、枝豆など。
【ビタミンB12】葉酸とともに赤血球の新生を促し、悪性貧血を防ぐ。
レバー(牛・鶏)、カキ、さんま、あさりなど。
【鉄】ヘモグロビンに含まれるミネラル。不足すると血液が合成されず、貧血に。
天然あゆ、かわのり、干しひじき、あさり水煮など。
【銅】ヘモグロビンと鉄の合成に必要。
ほたるいかの燻製、牛レバー、しゃこなど。
B自律神経失調症・抑うつには
自律神経のバランスを崩し、心身に影響を与える自律神経失調症や、抑うつによいといわれるビタミン・ミネラル。
【ビタミンC】ストレスに対抗する副腎皮質ホルモンの生成に関わる。
アセロラ、グアバ、赤ピーマン、菜の花など。
【ビタミンB1】脳や神経のエネルギー源となる糖質の分解を促進し、精神を安定させる。
豚肉(ヒレ・モモ)、うなぎの蒲焼、たらこなど。
【ビタミンB12】中枢神経のはたらきに関与し、脳のはたらきをよくする。不眠の解消にも。
レバー(牛・鶏)、カキ、さんま、あさりなど。
【葉酸】神経細胞、脳の神経伝達物質の産生に関わる。不足すると不眠などの症状が。
レバー(鶏・牛・豚)、菜の花、枝豆など。
【パントテン酸】ストレスに対抗する副腎皮質ホルモンの合成を促す。
レバー(鶏・牛・豚)、子持ちガレイ、にじますなど。
【カルシウム】脳や神経の興奮を鎮め、精神を安定させる。不眠にも有効。
田作り(ゴマメ)、干しえび、どじょう、わかさぎなど。
「healthクリック」より
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