ニンニクのスタミナパワーは古代から世界各国で知られていました。現代になり、ニンニクのどのような成分にどのような作用があるのかということが分かってきました。
■ニンニクの香り成分に注目
1990年にアメリカの国立がん研究所は、「デザイナーフード」計画を発表し、ガン予防に役立つ食品としてニンニクなどの作用が明らかにされていましたが、具体的な成分やメカニズムに関しては明らかにされていませんでした。
ニンニクを切ったり潰したりして細胞が壊れると「アリイン」などのイオウを含むアミノ酸が酵素アリナーゼと触れ、臭い成分のアリシンに変わります。さらにアリシンは、次々と化学反応が起こり、条件によってアホエンやアリルスルフィド類、メチルアリルスルフィド類などに変わります。
具体的に、メチルアリルトリスルフィドには抗血栓作用が、ジアリルトリスルフィドに抗がん作用があるなど、ニンニクの香気成分とそのメカニズムの解明が進められたりと(日本大学 生物資源科学部 生命化学科)、成分やメカニズムの研究が進んでいます。
■スタミナ食といわれる働き…アリシン、スコルジニン
アリシンは、ビタミンB1と結合して、アリチアミン(活性ビタミンB1)を生成し、体内貯留時間が長いため、ビタミンB1の吸収率を高めます。ビタミンB1は、糖質をエネルギーに変えるためには不可欠のビタミンで、スタミナ不足の夏には疲労回復を促進します。
またにおいの成分ではありませんが、スコルジニンは、新陳代謝作用を進め、血行をよくするなどの作用があると言われています。(しかし、その構造や含量等正確な情報は解明されていないようです)
他にも、ニンニクの精油、アルコール抽出物には、抗菌・殺菌、防カビ、抗ウイルス作用があるという報告があります。
漢方や民間療法でも、こうした成分の名前や働きは解明されていませんでしたが、経験的に滋養強壮、発汗、駆虫、健胃、整腸、解毒などの作用が知られ、食生活の中で活用する方法が伝えられてきました。
■ニンニクを食べる時の注意点
いろいろとメリットも多いようですが、研究などでは、あくまでにんにくに含まれている成分についての発表結果です。まだ試験管、動物実験レベルでの結果でもあることから、ヒトが食べ物としてどれだけ食べれば、効果があるというようなレベルでわかっているものではありません。
食べ物として適量食べるには、ほとんど安全ですから、風味をよくし、食欲アップに役立ち、日々の健康づくりに役立つ薬味として活用していきましょう。ただし、生食などでたくさん食べると刺激が強いことから、胃壁などを痛める場合があるので注意しましょう。
生なら1日に1片、加熱するなら2片程度が目安と言われています。子どもやお年寄りは成人よりも量は控えめに。何事も過ぎたるは及ばざるがごとしです。
また血液凝固系に障害のある人や、ワルファリンやアスピリンなどの血液凝固に関連する薬剤、その他、インスリン、シクロスポリン、経口避妊薬などの薬剤を使用している人は、ニンニクが影響する可能性があるため食べるのは避けてください。
■においを抑えるひと工夫
アリインは、切ったり潰したりすると、酵素が活発に働いて「アリシン」となり空気に触れてにおいを発するので、ニンニクを切らずに、蒸したりレンジ加熱するなどすれば、アリシンの生成が抑えられます。
ニンニクは、放っておくと芽が出てきたり、またひからびてしまいます。生にんにくは水分が多いため、湿度が高いと、かびてしまうこともあります。できれば風通しのよいところに置く、あるいはラップなどに包んで冷凍保存もできます。
もしたくさん余ったら、ハーブ&オリーブ油につけるとよいでしょう。ドレッシングや肉・魚を焼く時に使うと風味が深まりおいしくなります。ニンニク醤油、みそ漬けなどを作ってもよいでしょう。
また、酢漬けや、にんにく酒を作つというう方法もあります。酢漬けやにんにく酒をつけた際に、3日ほどしてニンニクが緑色になることがあります。個体差はあるのですが、ニンニクに含まれる成分と酢などが反応しpHにより変色するのではないかと見られいます。しばらく浸けるとまた元の色に戻りますし、食べても問題ありません。
「All About」記事より
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