気温が30℃を超える日が増え、やはり体にこたえるなぁ、という方も多いこの季節。仕事に家事に忙しい毎日では、どうしても自分自身の体をケアしてあげることは難しくなります。
■体の不調がでやすい季節
地球温暖化をつくづく実感する、このところの毎年の夏の猛暑。節電を心がけクールビズを励行していても、たくさんの汗をかく人は喉も渇き、冷たい飲み物をがぶ飲みして体を冷やしてしまいます。熱帯夜で睡眠不足にもなりがちです。このような条件が重なって、これからの時期はどうしても体の不調がでやすい季節です。しかし、体の不調を夏バテと決めてしまう前に、チェックしておきたいことがあります。今回は、がんの早期症状を見逃さないための、夏バテ症状チェックポイントをお伝えします。
■「食欲がない」は胃がんの初期症状?
昼ご飯といえば、そうめんやざるそば、冷やしうどんに冷麺ばかり。夏場はどうしても、食欲が進まない。これは、暑さの厳しい時期、誰しも経験する一般的なことです。
こんな時には、昼間の飲み物は、冷たいお茶やアイスコーヒー。夜は、ビールで乾杯!という風に体を冷やしていることが圧倒的に多いです。胃腸を冷やすと、何となく食欲が進まず、そのために、また口当たりのよい冷たいものを食べてしまうという悪循環に陥っていることがあります。意識的に、温かいお茶や、温かい麺類などを摂るとともに、夜は、半身浴で体をしっかりと温めることが大切です。
しかし、このような生活習慣の改善ではよくならない場合や、長期にわたって食欲不振が続き、体重減少が見られる場合には、胃がんや胃潰瘍の初期症状も、食欲不振や胃もたれであることが多いので、一度、内科の医師に相談することをおすすめします。
■「下痢と便秘が続く」は大腸がんの初期症状?
室内はクーラーが良くきいていた寒いぐらい、でも、外にでるとうだるように暑いというこの温度差によって、便通が乱れる方も少なくありません。
食事も冷たいものが多くなり、冷たい飲み物を多く飲むため、少し下痢気味になる場合が多くありますし、逆に、食欲低下や体を冷やしたために腸の動きが落ちて、便秘気味になることも少なくありません。もちろん、診察室では、診察した上で症状に応じたお薬を処方するのですが、それだけでは、実はあまり良くなりません。やはり、原因は冷たいモノを摂りすぎているために体の芯が冷えていることですから、先ほど説明したように、体をしっかり温めていくことが大切です。
しかし、下痢や便秘を繰り返すというのは、大腸がんの初期症状にも重なります。特に、便に血が混じっていたり、便が何となく細くなったりしているときには、お早めに、内科の医師にご相談下さい。市販の便秘薬や下痢止めで効かない時にも、是非、医師に相談しましょう。
■「何となく体がだるい」もがんの症状のことがある?
厳しい暑さが続き、食欲不振もあり、夜もあまりぐっすり眠れない。そんなときには、どうしても体がだるくなるものです。
特に、どうしても暑くて夜通しエアコンをつけた翌朝などは、独特の体の重さがありますね。デスクワークが多い方は特に、体を冷やす傾向が強いのですが、体が冷えると全身の血液の循環も滞りがちになり、どうしても体のだるさが出てしまいます。
しかし、貧血や肝機能障害、また、極めてまれですが、胸に水がたまっているような時にも、全身倦怠感として現れることがあります。厳しい全身のだるさが続くようであれば、やはり、一度、内科の先生に相談することをお勧めします。
いずれにしても、人間というのは不思議なモノで、同じ症状でも「何かこれはおかしい」と思うことが多いようです。「いつもの夏バテではないかも?」と感じられた方は、今回の症状に限らず、医師に相談しましょう。自分の体は、自分で守る、という気持ちで、しっかり健康管理をして、暑い夏を乗り切っていきたいものですね。
「All About」記事より
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