社会人として中堅どころになる30代。でも、学生時代のように無理もききません。最低限押さえておくべき、30代の健康診断の注意項目と受診のツボをご紹介します。
■30代は、社会でも家庭でも忙しい年代
社会人歴10年を迎える30代。組織の中では中堅どころになり、小グループのリーダーになる方も出てくる年代です。一方で、私生活では結婚という節目を迎え、女性の場合は妊娠・出産を経験する人も増えてきます。小さな子どもとの生活は喜びも大きいものですが、社会でも家庭でも様々なストレスがかかる、忙しい年代とも言えます。
また、この年代の特徴の一つは、「自分のことは、あとまわし」になりやすい点かもしれません。ちょっとした体の不調であれば、我慢したりごまかしたりしてしまう方も少なくありません。30代が受ける健康診断のポイントについて解説しましょう。
■30代が健康診断で確認すべきポイント
30代は、まだまだ元気な年代です。しかし、無理や食べ過ぎや多少の睡眠不足が続いても平気だった10〜20代とは、やはり体力が異なります。いわば、色々なツケが出やすい年代といえるでしょう。
その代表として、気をつけておきたいのがメタボリックシンドローム。高血圧、糖尿病、脂質代謝異常など、いわゆる生活習慣病と診断され始めるのも30代です。
あとは生活習慣病にも分類される疾患ですが、気をつけたいのが「がん」。頻度的には消化器系のがんが多いですが、便潜血(便に血が混じっていないか)の検査でチェックできる可能性が高いです。
また、男性の精巣腫瘍や肉腫など、若い人に比較的頻度が高いがんがあることも念頭に置いておく必要があります。
■30代の女性ならではの健康診断のポイント
30代の女性は、特に乳がんや子宮がん、卵巣がんなど女性特有のがんに注意が必要。しこりはないか、不正出血や月経過多などが続いていないかということも気をつけておきましょう。
また、甲状腺疾患などの自己免疫疾患の中には、妊娠を契機に発症するものもあります。初期症状は全身倦怠感や体力低下などありふれた症状で出ることが多いので注意しましょう。
生活習慣病や初期のがんでは激烈な症状が出づらいこと、日常生活の忙しさや、まだまだ若くて大丈夫!という過信もあって、医療機関に受診されるケースは、残念ながらそれほど多くないのが30代。だからこそ、健康診断を上手に活用することが望ましい年代とも言えるでしょう。
30代の健康診断メニュー例
胸部レントゲン・採血・心電図・上部消化管造影・便潜血検査
(女性は上記に加えて、乳がん・子宮がん検診)
「All About」記事より
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