最近、「見た目年齢」「肌年齢」「血管年齢」など、「○○年齢」といった言葉をよく耳にするようになりました。さらに「肺年齢」という言葉があります。気になりませんか。
■健康のために気になる「○○年齢」
近年、雑誌やテレビなどで、「見た目年齢」「肌年齢」「血管年齢」といった実年齢とは必ずしも一致しない年齢を見聞きすることが多くなりました。こうした「○○年齢」は、いつまでも若々しく健康でありたいと願う人にとって、どれも気になるところです。
たとえば、血管の老化状態を表す血管年齢が高いと、動脈硬化や高血圧などの病気になりやすいと考えられています。そのため、血管年齢が実年齢を上回れば、そのまま放っておくわけにはいきません。このように「○○年齢」の中には、わたしたちが健康的に過ごすために重要なものがあり、そのひとつに「肺年齢」もあります。
■肺年齢とCOPD
「肺年齢」とは、実年齢を踏まえた肺の健康状態の目安として使われている言葉のことです。COPD(慢性閉塞性肺疾患)という病気の患者を見つけ出すときに役立ちます。
COPD(慢性閉塞性肺疾患)とは、長期にわたり、タバコの煙や大気汚染などの有害物質を吸うことで肺が炎症を引き起こし、毎日のように「咳が出る・痰がからむ」、「少し動くと息切れがする」といった症状が現れる病気のことです。
2020年には全世界における死亡原因の第3位になり、日本には530万人以上の患者さんがいると推測されています。しかし、病名の認知度や病気の理解度が低いために、9割以上の人が適切な診断や治療をされていないと言われています。
■こうしてチェック
肺年齢は、スパイロメトリー※で調べた1秒量と、年齢・性別・身長から算出することができ、肺年齢が実年齢を上回れば、COPDの可能性が考えられます。つまり、肺年齢の測定は、COPDを早期発見・早期治療する手段のひとつというわけです。
(※スパイロメトリー:空気を吸ったり吐いたりする肺の機能を調べることができる検査)
スパイロメトリーが測定できる医療施設は限られていますが、COPD の啓発活動の一環として、一般の人を対象に肺年齢を測定するイベントが開催されていることがあります。機会があれば参加して、自分の肺年齢を調べてみてはどうでしょうか。禁煙をした人でも、長期の喫煙経験のある人などは、ぜひ肺年齢を知っておきたいものですね。
「healthクリック」記事より
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