お酒は20歳になってから。昔から言われてきたことですね。でも、なぜ、20歳になってからなんでしょうか?それ以前から飲むと何が問題なのでしょうか?
■「おまえも飲むか」は禁物です
お盆やお正月など、親戚が集まるときには必ずといっていいほどお酒がでてきます。ビールに日本酒、焼酎にワイン…。久しぶりに集まるメンバーでの美味しいお酒は会話をはずませ、楽しい時間を演出してくれます。職場の懇親会や仕事上での宴席と違って、親戚の集まりでは子ども、甥や姪など未成年の人が参加していることもあるでしょう。
そんな時、「○○くんも、飲んでみるか」と声をかけたり、また、ご自身が小さい時には、逆に、親戚のおじさんに声をかけられたりした経験はありませんか?しかし、それは、絶対にしてはいけません。未成年者飲酒禁止法という法律があることはともかく、「お酒は二十歳になってから」というフレーズは広く知られているのではないでしょうか。
■臓器の成長が完了していない時期
子どもの身体は大人とは違うスピードで変化・成長していきます。骨や脳も急速に成長・発達していきますが、アルコールはこのような臓器の成長にも深刻な影響を及ぼします。
また、お酒には依存性がありますが、体格が小さく、臓器の発達が完了していない子どもの飲酒は、アルコール依存症へのリスクを高めてしまいます。
さらには、お酒を飲むと誰しも自制心がゆるみがちになります。大人でもお酒を飲んで気分がよくなって「ハメを外しそう」になることがありますが、子どもの場合には、アルコールによる影響をうけやすく、思わぬ怪我や事故につながってしまう可能性があります。
つまり、子どもは「小さな大人」ではなく、アルコールの観点からも子どもに対する特別な配慮が必要であるということです。
■子どもの決意と大人の協力が必要
未成年者の飲酒は、喫煙とならんで、学校での集団的指導が必要な注意すべき項目にあげられています。つまり、学校で何らかの形で学んだという子どもたちがほとんどです。その中でも、子どもたちは、「きちんと断ろう」ということを教えられています。それを「私は要りません」と決意してきっぱり伝えることが必要です。
それとともに、周囲の大人も、自分がすすめないだけでなく、お酒をすすめられて困っている子どもをみたら、「未成年ですので飲ませてはいけません」ときちんとお伝えし協力していくことが必要かと思います。
大人になって、大きな仕事の打ち上げや忘年会、おめでたい結婚式や祝賀会でいただくお酒は、本当に美味しいものです。子どもたちが、成人になったときに心おきなくそのような場を楽しめるように、私たち大人はしっかりサポートしてあげたいものですね。
「All About」記事より
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