日本経済新聞・読売新聞に掲載された健康関連の新着情報を月に1度お送りします。是非、日々の健康生活の参考にしてください。
■ADHDの大人、多くが他の障害も(2011年12月15日・読売)
注意散漫で、衝動的に行動する注意欠陥・多動性障害(ADHD)を持つ人の多くが複数の障害に悩み、
十分な医療を受けられていないことが、製薬会社「日本イーライリリー」の調査で分かった。
7月に実施したアンケート調査で、ADHDと診断された18歳以上の100人(平均年齢36.4歳)が回答した。
72%に、うつ病など他の障害があり、社会生活にうまく適応できないストレスの影響と見られた。
医療面で困ったことは「成人向けのADHD治療薬がない」(42%)が最も多く、「診察できる医師がい
ない」(39%)で続いた。また、働いたことがある人の86%が転職を経験し、うち4割は5回以上あった。
38%が年収100万円以下で、経済的な困窮にも陥りやすいことが示された。
■のみ込む力を鍛える(2011年12月18日・日経)
年をとると、誰でものみ込む力が衰える。毎年、餅を詰まらせて窒息死する高齢者が後を絶たな
いのは、「嚥下機能」の低下を自覚しづらいためである。高齢者に多い症状は「節食・嚥下障害」
と呼ばれ、うまく食べ物がのみ込めなくなった時に表れる。原因は大きく分けて「嚥下運動に関
する筋肉や神経の障害」、「舌や食道などの嚥下組織の障害」、「認知症などの精神活動の障害」
の3つに分けられる。食べ物を上手にのみ込むには、まず目で見て認識し、口に取り込み、かみ砕
いた後に適度な大きさにまとめ、のどに送り、のみ込み、食道まで運ばなければならない。この
複雑な工程をこなすには、脳や筋肉、神経、組織の「連携プレー」が欠かせず、高齢者に多い3つ
の障害が妨げになるケースが多い。
以下は、のみ込む力の主なチェック項目である(心当たりがあれば一度専門家に観てもらおう)。
・やせてきた
・食事中にむせる
・食べるのが遅くなった
・口から食べ物がこぼれる
・声がかすれてきた
自分で十分食事をとれる人は、食事の前に軽い運動で首周りの筋肉のこわばりをほぐすほか、
体操でのみ込む力を維持するための筋力アップを始める。食物をのみ込むのに最も影響するのが
あごの下から首にかけての「舌骨上筋群」。鍛えるには、あおむけに寝て首を起こしたり、おで
こに手をあてて首を下に向けたりを繰り返してみよう。
■睡眠障害を光で治療(2011年12月25日・日経)
睡眠障害と呼ばれる症状とは、夜更かしの生活が続いたり生活が不規則になったりすると、睡眠
のリズムが乱れ、昼間に健康的な活動ができなくなることなどである。こうした症状を改善する
ため、病院や家庭で人口の強い光を規則正しく浴びる「光療法」が注目されている。ヒトには体
内時計と呼ばれる、日単位の体のリズムを刻む仕組みがある。その周期は本来、1日24時間より
1時間長い25時間。このままだとリズムが少しずつずれてしまうが、実際には朝、目覚めとともに
日光のような強い光を浴びると、その情報が脳の視床下部にある視交叉上核という場所に伝わる。
ここが体内時計がある場所であり光によって時計がリセットされる場所である。さらにその情報
が脳のより奥にある松果体に伝わり、メラトニンが生成・分泌される。メラトニンは光を浴びた
直後には生成が抑制され、約14時間後の夜になると分泌され眠気を催す。この一連のリズムが狂
うことで多くの睡眠障害が起こる。光療法においては、最初は比較的遅い時間に光を照射、だん
だんと照射する時間を早くして、体内時計のリズムがもとに戻るようにし、昼夜のメリハリのつ
いた生活を送れるようにする。
■がん対策「働く世代」充実(2011年12月27日・日経)
厚生労働省のがん対策推進協議会は、2012年度から5年間の目標となる「がん対策推進基本計画」
の骨子案で合意した。重点的に取り組む課題として、2007年に初めて策定した基本計画では
(1)放射線、化学療法の推進と専門的な医師の育成(2)治療初期からの緩和ケア(3)がん登録の推進−
の3つだったが、新たに「働く世代へのがん対策の充実」を盛り込んだ。医療技術の進歩もあり、
がん患者が5年後に生存している割合は50%を超えている。毎年20〜64歳の約7万人が新たにがん
と診断されているが、同省研究班によると、がんになった勤労者の3分の1が依願退職し、4%が
解雇された。患者団体は「就労可能な患者も治療しながらの就労や復職、新規就職が困難な場合
がある」と訴えている。このため基本計画で2012年度からの重点的課題として掲げ、がんへの正
しい知識の普及や相談体制の充実を進める。がん患者が安心して働けるよう医療機関、産業医、
人事担当者などが連携し、患者が治療と仕事を両立できる仕組みを検討する。
■人口自然減最大20万人超(2012年1月1日・日経)
2011年の日本の人口減少幅は過去最大の20万4千人にのぼることが厚生労働省の人口動態統計
(年間推計)で分かった。年間推計は10月までの速報値などを用いて算出。出生数は戦後最少の
105万7千人で、前年比1万4千人(1.3%)減った。死亡数は126万1千人。東日本大震災の死者(昨年
12月30日現在で1万5844人確認)の影響もあり、同6万4千人(5.3%)増えて戦後最多を更新した。
死因別では、がん(35万8千人)、心筋梗塞など心疾患(19万8千人)、脳卒中など脳血管疾患
(12万6千人)の三大死因の順位は変わらず、いずれも前年より増えた。自然減が始まったのは05年。
06年は出生数が増え自然増だったが、07年以降、再び自然減に転じた。10年は12万5千人だった
減少幅が急拡大したことについて、厚生労働省は「出産可能な女性の人口が減り出生数が減った。
高齢化に加え、11年は震災で死亡数が増えた」と分析している。
■検診結果で疾患予測(2012年1月6日・日経)
大阪府立健康科学センター(大阪市)は、血圧やコレステロール値などの特定検診の結果を入力
することで、今後10年間の循環器疾患の発症確率を予測できる大阪府民向けのサービスをホーム
ページで始めたと発表した。府民以外でも利用できる。同センターによると、都道府県単位の発
症予測サービスは国内初。北村明彦副所長は「大阪は心臓病による死亡率が高い。予測をきっか
けに、どうすれば循環器疾患を予防できるのか知ってほしい」としている。予測式は、秋田、
茨城、大阪、高知の4府県で1995〜2000年に実施した健康診断データ(約8800人分)と循環器疾患
発症の追跡調査結果を統計的に処理し作成された。
■「総合診療医」の育成を厚生労働省が検討(2012年1月10日・日経)
厚生労働省は多様な病気に対応できる「総合診療医(仮称)」を育成する制度の検討に着手した。
国家試験合格後、2年間の臨床研修を終えた医師を対象に、3年程度の特別な研修を課したうえで
総合診療医と認める案が有力だ。総合診療医は様々な患者を自ら診療するほか、専門的な処置が
必要と判断すれば大病院に紹介する「医療の入り口」の役割を担う。診断能力の高い総合診療医
がかかりつけ医として定着すれば、どの診療科に行けばよいのか迷う患者が少なくなり、受診や
検査の無駄が減る。軽症なのに最初から大病院に駆け込む患者も減り、医療費の効率化につながる。
2018年度をメドに現場に投入することを目指す。
「健康管理士一般指導員」メルマガより
そして、毎日をいきいきと健やかに過ごすための「家庭での健康パートナー」として、ぜひ有機ゲルマニウムを健康ライフの強い味方にしてみてはいかがでしょうか。
毎日の健康に有機ゲルマニウム