現代ではビニールハウスなどを利用して、多くの野菜が季節をずらして栽培されていますが、タケノコに限っては春にしか採ることができません。ご存知でしたか？
■春にしか採れない「タケノコ」
今年の冬は例年よりも野菜が高価でしたね。春になってキャベツ、タマネギ、アスパラガスといった春野菜の値段は落ち着いて欲しいものです。日本には、野菜の灰汁を嫌って御浸しや漬物といった食文化があります。戦後は欧米の生食文化も加わって、様々な野菜料理を食すようになりました。そんな中、春にしか採れない代表野菜にタケノコがあります。
竹んむりに旬と書く「筍（タケノコ）」。この漢字には10日という意味があって、10日ほどで成長することに由来しているそうです。また、桜前線の10日後に筍前線が来るとも言われています。九州では3月から採取が始まり、4～5月にかけて京都、静岡、千葉、茨城へと北上していきます。
■生活習慣病の予防に
このタケノコ、それほど栄養価の高い野菜ではありませんが、食物繊維が豊富なため便秘解消やコレステロールの吸収を抑制しますし、カリウムを多く含むのでむくみ解消や血圧低下に働いたりと、いわゆる生活習慣病の予防に効果的な食材なんです。また、タケノコの切り口に付いている白い粉はチロシンというアミノ酸で、旨味成分としてだけでなく脳の活性化や新陳代謝に働きます。とはいえ、タケノコは寒性の食材で身体を冷やすとも言われています。どんな食材でも偏食や食べ過ぎは不健康のもとになるので、バランス良く食べることを忘れずに。
「DRP Online Magazine」より
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