腸内細菌の働きについて多くの事が明らかになってきたことから、最近では多くの人が自分自身の「腸内環境」に関心を持つようになりました。
■腸内細菌に「ヤセ型」「デブ型」が?
健康のために、生きたビフィズス菌や乳酸菌の入ったヨーグルトを食べる。これは、日本人には常識でも、欧米の人、とくにアメリカ人にとってはちょっとしたニュースです。それを考えても、これまで日本の研究者や企業がいかに世界の腸内細菌研究をリードしてきたかが分かります。
しかし、いま腸内細菌と全身の健康との関係については、世界中の研究者が注目しており、注目すべき研究成果も次々と生まれています。
たとえばワシントン大学の研究チームは、同じ条件で飼育したマウスでも、腸内細菌のバランスの違いによって「肥満型」と「やせ型」になることを腸内細菌の遺伝子解析で明らかにしました。そして肥満型のマウスは、同じ食餌でもエネルギー吸収量が高いこと、同じような傾向は人間の腸内細菌にも存在することを科学雑誌『ネイチャー』(2006年12月)に発表しました。
今や、腸内細菌バランスと病気との関係に関する研究は、便秘や大腸がんなど消化器に関連したものから、免疫力、アレルギー疾患、肥満や糖尿病など、生活習慣病へと広がりをみせています。なかには腸内細菌と認知症・自閉症との関連を調べている研究者もいるほどです。
■約1500人の腸内細菌パターンを解析
腸内細菌研究の先進国である日本も負けてはいられません。国内でも、腸内細菌バランスと病気との関連を広く調べる独自の研究方法を開発し、本格的な調査に乗り出しました。
腸内細菌を解析するといっても、ほとんどの腸内細菌は培養することが難しいので、腸内細菌のDNA(遺伝子)を用いて解析しています。一定規模の成人の腸内細菌を解析したところ、その構成は4〜6グループのパターンがあることが分かりました。
そこで、大便を提出された被験者に排便状況、食生活、生活習慣,運動習慣、健康状態、病歴など、約220項目ほどを記載してもらい、腸内細菌パターンと健康との関係を明らかにしていくのです。
■健康・長寿の秘密も明らかに
目標は、約1500人の腸内細菌パターンを解析することです。データ解析には時間がかかりますが、2012年の早い段階で結果をまとめる計画です。身体のどんな不調が腸内細菌と関係があるのか、をつきとめることができれば、これまで以上に、有効な健康増進方法を見出せるかもしれません。
いくつになっても元気なお年寄りの秘密も分かるかもしれません。これは2011年、満100歳を迎えた現在でも現役の医師として活躍されている、日野原重明先生(聖路加国際病院理事長)が設立された、財団法人ライフ・プランニング・センター「新老人の会」の協力を得て行う研究です。
75歳以上の高齢者の腸内細菌を解析するもので、どうすれば75歳を過ぎても健康で活躍できるのか、腸内細菌からその秘密を解き明かしていこうという研究です。とくに、現在の団塊世代への健康のあり方を示唆するものとなるでしょう。
■ビフィズス菌研究は新時代に
赤ちゃんのときに腸内細菌の90%以上を占めていたビフィズス菌は、年齢とともに減少し、高齢者の中には極端に減少してしまう場合もあります。この腸内細菌の減少が、加齢とともに起こる不調の原因です。ビフィズス菌を増やすことは、 私たちの健康づくりに役に立つことでしょう。
…いま、世界中の人々がヨーグルトなどの発酵食品の力に期待するのは、40年以上前に理化学研究所の光岡博士が立てたこの「仮説」が、最新科学の力で検証されようとしているからだといえるでしょう。さらにこれからの研究で、ビフィズス菌の有用性は、ますます明らかになっていくことでしょう。
「All About」記事より
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