仕事帰り、汗をかいた後のビールは美味しいものです。でもそのままズルズルと飲みすぎてしまい、二日酔いに…。今回は二日酔いに効く野菜をご紹介します。
■なぜ二日酔いになるのか？
アルコールへの耐性は人によって違いますが、許容量を超えて飲酒すれば、誰しも頭痛、下痢、吐き気、倦怠感など、いわゆる二日酔いの症状に襲われます。逆に言えば、お酒の量をほどほどにしておけば二日酔いで苦しまなくていいのです。改めて、二日酔いの原因を、学術的に解説してみましょう。
まず飲酒後、体内に吸収されたアルコールは「アセトアルデヒド」という成分に変換され、さらに「酢酸」へと代謝されますが、このとき「アセトアルデヒド」から「酢酸」への代謝が進まず、血中の「アセトアルデヒド」濃度が高くなると、頭痛や吐き気など二日酔いの際に見られる悪酔い症状を引き起こすのです。
ちなみに、欧米人と比較して日本人などのアジア人には、飲酒をするとすぐに顔が赤くなる、お酒に弱い人が存在しますが、こういった人の多くはアルコールから変換された「アセトアルデヒド」を代謝するための酵素の働きが、遺伝的に弱いということが知られています。
■悪酔い症状を軽減するには？
体内で濃度が高くなった「アセトアルデヒド」を速やかに減らすことができれば、悪酔い症状の軽減が期待できるとのこと。カゴメとアメリカのJohns Hopkins医科大学との共同研究によれば、「スルフォラファン」がアセトアルデヒド濃度の低減に有効だといいます。「スルフォラファン」は、解毒酵素や抗酸化酵素の活性を高める作用があることで知られている成分です。
マウスを用いた動物実験で、「スルフォラファン」がアルコールの代謝物で悪酔いの原因物質でもある「アセトアルデヒド」の代謝を促進する作用を示すことが明らかになりました。同様の効果が人でも得られるかは更に研究中とのことですが、人での再現性も十分期待できるといわれています。
■どうやって摂取すればいいのか？
手っ取り早いのは、スーパーなどの野菜売り場で売っている「ブロッコリースプラウト」を食べることです。スルフォラファンは、ブロッコリースプラウトに豊富に含まれる成分（スルフォラファングルコシノレート）が、人の体内で変換されることで発生します。見た目は貝割れ大根に似たブロッコリースプラウトは、文字通りブロッコリーの新芽のことで、このまま成長するとブロッコリーになります。もちろん、ブロッコリーにもスルフォラファンが含まれていますが、新芽であるブロッコリースプラウトのほうがブロッコリーの「約20倍」も多いとされているのです。
ブロッコリースプラウトは野菜なので、生のまま食べてもOK。貝割れ大根よりも苦みが少ないぐらいで、普通に食べられます。いろいろアレンジしてサラダにしてもよいですが、二日酔いのときにそんな面倒なことをしたくない人は、洗ってドレッシングをかけてブロッコリースプラウトを食べましょう。それすら面倒な人は、国内外で発売されているサプリメントという方法もあります。そうすれば、何もしないよりは早く二日酔いから復活できるかもしれません。まずは、飲みすぎに注意ですね。
「livedoorニュース」〜ライフ〜より
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