風邪もインフルエンザも原因はウイルス。インフルエンザには有効薬がありますが、その他の風邪にはありません。ですので、「風邪を治す薬は(ほとんど)ない」といわれるのです。
ちなみに「抗生物質」はウイルスには効果がありません。しかし、高熱が出たり熱が長引いたりして体の免疫力が低下すると、細菌に対する抵抗力も低下するため肺炎をおこしたりする場合があります。そのための予防薬と有効薬が「抗生物質」なのです。また、風邪ではなく、喉が腫れる扁桃腺炎であったり、副鼻腔炎(いわゆる蓄膿症)の場合は、適切に抗生物質を使わなければならないことが多いのです。
基本的に風邪なのであれば、普通の体力を持っている人ならば、3日程度で治ることがほとんどで、長くかかったとしても1週間です。もし1週間以上、熱・喉の痛み・鼻水の症状が続くのであれば医療機関を受診することをお勧めします。
とはいっても、風邪をひいてしまったらやっぱり辛いですし、仕事や勉強を休むことができない人も多いことでしょう。そこで、みなさんに5つの風邪対策をお教えしましょう。
■1.よく寝て、よく食べる
風邪を治すためには、自分自身の免疫力を高めなくてはいけません。そのためには、安静と睡眠が重要です。無理に出社して、他人に風邪をうつしてしまい会社のスタッフが全滅……なんてことを避けるためにも、できれば仕事を休みたいところです。
とはいえ、どうしても休めないことが多いと思うので、やらなければならない仕事だけをして早めに自宅へ帰りましょう。栄養をしっかり摂ったほうがもちろんいいのですが、どうしても食べられないのであれば無理に食べることはしなくていいです。ただし、水分はしっかり補給してください。オススメはスポーツドリンクです。
■2.湿度の管理
冬場はどうしても室内が乾燥するので、喉や鼻にウイルスが侵入しやすくなってしまいます。そこで有効なのが加湿器です。室内の湿度は40〜60%を目安にして加湿しましょう。
■3.手洗いとうがい
日々の行動で忘れがちなのが、手洗いとうがい。ウイルスは、空気中から口に直接入ってくるだけではなく、ウイルスのついたドアノブなどを触った手から口に入ってくることもあります。指先だけではなく指の間や手首も洗いましょう。そして、手を拭くときは、清潔なタオルやハンカチで。
■4.マスクを有効利用しよう
マスクは、他人からウイルスをもらわないためだけではなく、自分がウイルスをばらまかないようにするために必要です。風邪をひいてしまったときはもちろんですが、風邪をひいていないときにもマスクを有効活用しましょう。マスクは、鼻と接するところに針金が入って密着できるタイプがおすすめです。
■5.市販薬の活用
風邪を直接治す薬はありませんが、気になる症状を抑える薬はあります。総合感冒薬でなんとなく治療するよりも、いま自分が気になる症状に合わせて薬局で購入してみることをお勧めします。
●鼻水が気になる……花粉症の薬を購入するといいでしょう。アレジオンやアレグラは、病院で使用している薬と同じなのでおすすめです。
●喉の痛み、発熱……最近、薬局でもロキソニンが買えるようになったので使用してみてください。ただし、漫然と長く使うことはオススメしません。
●咳……テオフィリンという成分が入っている鎮咳薬がおすすめです。アネトンせき止め顆粒、ミルコデ錠といった製品名で売っています。
前述したように、風邪は自宅で治せる病気ですが、以下の場合は病院に行きましょう。
・痰の性状がひどい
・咳が続く、息苦しい
・喉が痛くて、食べたり水が飲めない
・39度以上の発熱
また、喘息や心臓病、糖尿病などで病院に通院している場合は、風邪をこじらせやすいので早めに受診をしましょう。
風邪は辛いですが、適切に対処すれば数日で改善しますのでご安心ください。しかし、1週間たっても症状を引きずる場合は、無理をせずに近所の内科医院へ行きましょう。
「livedoorニュース」より
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