フルーツジュースが身体に良いというのは本当でしょうか？最新の研究で明らかになったフルーツジュースの思わぬ落とし穴をご紹介します。
■糖分を多く摂りすぎてしまう？
ジュースを飲むことが健康に良いと主張する人たちは、ジュースを飲むことで合理的にビタミンや植物性栄養素を摂ることができると言います。一方で、フルーツジュースは糖分を多く含み食物繊維を含まない、つまりコーラと変わらないほど不健康な飲み物だという批判もあります。本当のところはどうなのでしょうか？
最新の研究によると、オレンジジュースは特定の栄養素をより体に取り込みやすくするということですが、それでも、果実を丸ごと食べるよりもジュースを勧める理由としては不十分です。
さて、オレンジジュースは健康に良いのかどうかということですが、それは皆さんの目的によって変わってきます。食事の糖分を減らそうとしているならば（減らした方がいい人が多いでしょうが）、ジュースを飲むことで得られる微量の栄養素以上に糖分を多く摂りすぎてしまうことの問題のほうが大きいでしょう。
■食物繊維はオレンジ1切れの10％
以下は、『Journal of Agricultural and Food Chemistry』（農業及び食品科学の雑誌）に発表された研究の内容です。研究者らはオレンジジュースを絞り出して、低温殺菌し、ジュースや1切れのオレンジのサンプルを実際の人間の消化器官に似せた試験管型の実験装置に入れました。
その結果、ジュースを飲むと1切れのオレンジやそのオレンジから作られたピューレを食べるよりも、ずっと高い濃度のカロテノイド、フラボノイド、そしてビタミンCを吸収できることが明らかになりました。たとえば、ジュースは1切れのオレンジの4倍のカルテノイド（ビタミンAに関連した化学物質の一種）を含んでいるのですが、食物繊維に関して言えば、オレンジ1切れの10％しか含んでいないのです。
NPRが専門家らに研究についての見解を求めたところ、多くの専門家が、別の研究でもジュースを飲むことで糖分の吸収がよくなり、血糖値の上昇につながると指摘しました。また、ジュースの場合は数回すすった分だけでも、オレンジを1つを丸ごと食べた場合と同じカロリーとなることが盲点でしょう。
さて、ではジュースは健康に良いのでしょうか？ それは皆さんの見方次第です。しかし、オレンジ1個を丸ごと食べるほうが、ほとんどの人にとって身体に良さそうです。
「livedoorニュース」より
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