熱中症は屋外にいるときになりやすいというイメージがありますが、熱中症の約3割は室内で起こっています。どのようなときに、どのような場所で熱中症になりやすいのか、きちんと知っておきましょう。
■熱中症を引き起こす要因
人間の体は、平常時は体温が上がっても汗や皮膚温度が上昇することで、体温が外へ逃げるしくみになっていて、体温調節が自然に行なわれます。しかし、体温の上昇と調節機能のバランスが崩れると、どんどん体内に熱がたまってしまい、熱中症になってしまいます。
下記のような要因により熱中症を引き起こす可能性があります。
●環境
・気温が高い ・日差しが強い ・急に暑くなった日
・湿度が高い ・閉め切った屋内 ・熱波の襲来
・風が弱い ・エアコンのない部屋
●からだ
・高齢者や乳幼児、肥満の方
・下痢やインフルエンザでの脱水状態
・糖尿病や精神疾患といった持病
・二日酔いや寝不足といった体調不良
・低栄養状態
●行動
・激しい筋肉運動や慣れない運動
・長時間の屋外作業
・水分補給できない状況
最近は、節電に対する意識が高まるなか、過度にエアコンの使用を制限して熱中症になるケースが多く、「節電熱中症」とも呼ばれています。
中でも、特に多いのが夕方から明け方にかけて発症する「夜間熱中症」です。気密性が高い最近の住宅では、夜になっても室温が下がりにくいうえ、睡眠中は汗で体内の水分が多量に失われることなどが原因です。寝る前にコップ1杯分の水を飲むのを習慣にしましょう。
■熱中症の症状と処置
2015年4月に日本救急医学会は熱中症診療ガイドライン2015を公開しました。どのような症状で医療機関に行くべきかの目安を示しています。また、ガイドラインでは熱中症の重症度を1度から3度までに分類し、各レベルごとの対処法を掲載しています。
【1度】応急処置と見守り
症状:めまい、立ちくらみ、生あくび、こむら返り など
処置:涼しい場所で安静にし、冷たいタオルなどで体を冷やす。水分や塩分を補うようにする。
【2度】すぐに医療機関へ
症状:頭痛、嘔吐、虚脱感、集中力や判断力の低下
処置:医療機関での診察が必要。十分な水分と塩分の補給を行なう。
【3度】入院治療が必要
症状:意識障害、けいれん発作
処置:救急車を呼ぶレベルで入院が必要となる。本人の意思で動くことは難しいため、周りの人が水をかけるなどして、体を冷やすことが望ましい。
■熱中症予防のポイント
<住環境のポイント>
・カーテンやブラインド、すだれなどで直射日光を遮る
・室温をこまめに確認し、28℃を超えないようにする
・キッチン、バスルーム、トイレはこまめに換気する
<衣服のポイント>
・吸水性や通気性が高い綿や麻などの素材、速乾性にすぐれた機能性素材の衣類を選ぶようにする
・ぬらしたタオルや冷やしたハンカチなどを首に巻いたり、市販のネッククーラーを利用する
<外出時のポイント>
・日傘や帽子を着用する
・日陰を利用し、こまめに休憩する
・天気のよい日は、日中の外出をできるだけ控える
<水分補給のポイント>
・1リットルの水に1〜2gの食塩と大さじ2〜4杯の砂糖を加えて飲むと、効率よく水分を補給できる。
・梅昆布茶やみそ汁などもミネラル、塩分が豊富に含まれ、予防に効果的。
・日ごろからウォーキングなどの軽い運動を行い、汗をかく習慣を身に付ける。
※適度な運動を心掛けることで、暑さに適応しやすい体になります。
「健康管理士一般指導員」メルマガ記事より
そして、熱中症を予防するとともに、ぜひ有機ゲルマニウムを健康ライフの強い味方にしてみてはいかがでしょうか。
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