日本の夏は高温多湿で、じっとしていてもジワジワと汗をかきます。さらに、近年の猛暑と節電ブームの影響で、室内でも汗をかくことが多く、大人でも「あせも」に悩む人が増えています。
■あせもって何?
あせもは医学的には汗疹(かんしん)といい、多量に汗をかいた後に、汗の出る管が詰まることによって起こる皮膚疾患です。出口から外へ出られなくなった汗は、表皮という皮膚の表面にある0.2mmほどの膜の中にもれだします。もれた表皮のところで水ぶくれが生じたり、炎症を起こして、かゆみを伴う赤いブツブツができたりします。
あせもは3つに分類されます。
●紅色汗疹(こうしょくかんしん))
一般的に「あせも」と呼ばれる、赤いあせもです。小さな赤いブツブツでかゆみがあり、発汗するとチクチクと刺すような感覚があります。治るまでに1〜2週間ほどかかることもあります。
●水晶様汗疹(すいしょうようかんしん)
白いあせもと呼ばれ、直径1〜3mm程度の小さな水ぶくれがたくさんできます。皮膚の表面に近いところに汗がたまるもので、かゆみがないなど自覚症状が少なく、2〜3日で治ります。
●深在性汗疹(しんざいせいかんしん)
青白く平べったい湿疹が多発します。皮膚の深い部分で汗を出す管が壊れてしまう状態です。熱帯地方や高温の環境で長時間作業に従事するなど、繰り返し高温にさらされると現れますが、日本ではあまり見られません。
■あせもが悪化すると・・・
<あせもができやすい部位>
頭、首の周り、わきの下、膝の裏側、肘の内側、お尻、足の付け根、お腹周りなど汗をかきやすく、熱気や湿気がこもりやすく、皮膚がこすれて摩擦を受けやすい場所によくできます。
<あせもが悪化すると>
赤いあせもはかゆみを伴っています。そのため、放置してかいてしまうと、炎症が悪化してさらに治りにくくなってしまいます。
また、かいた所から連鎖球菌やブドウ球菌などの細菌が皮膚の表面で繁殖する場合があります。かゆみをともなう水ぶくれができ、それが破れると他の場所や他の人にも、まるで「飛び火」のように簡単に移ってしまうことから「とびひ」と呼ばれます。とびひの症状がみられたら、すぐ皮膚科を受診しましょう。抗生物質の入った軟膏や飲み薬で治療します。
■あせもの予防ポイント
●汗をかいたらすぐにふきとり、肌を清潔に保つ
汗をふくときは、乾いたタオルよりも、水でぬらしたタオルの方が、汗の成分をよくふきとれます。またふきとる際はゴシゴシこするのではなく、押さえるようにふくと、皮膚のバリア機能を守ることができます。
●通気性・吸湿性の良い服を着る
最近は吸汗速乾素材を使用したインナーなども数多く販売されていますので、それらを利用して、ぬれたままの状態が続かないように気をつけましょう。
●屋内であればエアコンを使用し、高温多湿の環境を避ける
風通しの良い、涼しい環境にいれば、あせもができることはありません。エアコンを適度に使って、涼しい環境を心がけましょう。湿度は50%程度を目安にすると良いでしょう。
●お風呂やシャワーはぬるめにし、石けんを使いすぎない
石けんをたっぷり使って、ナイロンタオルでゴシゴシと体を洗うのはNG。皮膚のバリア機能が弱まって炎症を起こしやすくなります。同じく熱いお湯につかったりシャワーを浴びたりするのも避け、ぬるめのお湯で汗を流しましょう。
●ベビーパウダーを使う
赤ちゃんにはよく使われるベビーパウダーは、大人のあせも予防にも使えます。ベビーパウダーには汗を吸着して皮膚を乾燥させる働きがあるため、風呂あがりなど清潔な状態の皮膚にして軽くはたいておくと良いでしょう。ただし、あせもができてしまったときは、汗の出口をふさぐ可能性もあるため、使用は避けてください。
●緑黄色野菜を積極的に取る
ビタミンが豊富に含まれている緑黄色野菜は、皮膚や粘膜を強くし、免疫力を高めてくれる効果があります。
大人のあせもは、症状がひどく、治りが遅い場合もありますが、肌を清潔にして予防することで十分対応できますので、日頃からのスキンケアに心がけ、快適な夏を過ごしましょう。
「健康管理士一般指導員」メルマガ記事より
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