クエン酸が疲労回復に効果的であることは多くの人が知るところですが、メルマガ『届け!ボディメイクのプロ「桑原塾」からの熱きメッセージ』の著者・桑原弘樹さんによると、ほかにもいろいろな「嬉しい効果」があるとのこと。
■クエン酸の驚くべき効果
Q. 筋トレ歴10年になりました。
最近はトレーニング中にもBCAAなどのサプリメントを摂取するようにしていて、それなりに効果も実感しています。
先日、パワープロダクションのクエン酸&BCAAを試してみたところ、かなり後半も粘れる感じで好感触でした。
これはBCAAの効果なのでしょうか?
それともクエン酸が効いているのでしょうか?
これまでクエン酸はほとんど試したことがなかったので、もしもクエン酸の効果ならどういった作用でこのような体感ができるのか教えてください。(43歳、男性)
■桑原塾長からの回答
最初に結論ですが、恐らくクエン酸の効果が大きいと思います。
もちろん、BCAAも多くの機能をもつ有益な素材ですが、普段から利用をしているのであれば、そこにクエン酸が加わったことが体感に繋がったのではないでしょうか。
クエン酸とはレモンや梅干しに含まれる、あの酸っぱい成分です。
少し難しくいえば、有機化合物ということになります。
クエン酸は、3大栄養素やビタミン、ミネラルとは異なり、外部から摂取しなくても体内でつくり出されています。
効果その1
クエン酸は酸味があることから、酸性の物質と思われがちですが、実は体内ではアルカリ性物質であります。
食品などから取り込まれたクエン酸は、体内でアルカリ性に変わるからなのです。
こういった理由からクエン酸を多く含む、梅やかんきつ類はアルカリ性食品に分類されています。
一方、肉や魚、卵、穀類などは体内で酸性になるため、酸性食品に分類されるのです。
体は弱酸性を維持することが好ましいのですが、動物性タンパク質や炭水化物を多く摂取し、一方で野菜などが足りない食生活をする人の場合は、体が酸性に傾き
すぎる傾向になるため、そういった点においてクエン酸の摂取は効果的です。
効果その2
人はエネルギーを作り出さなくては生存していけません。
この場合のエネルギーとは、トレーニングや運動で使うエネルギーもさることながら、全身を構成している60兆個の細胞ひとつひとつで作り出しているエネルギーという意味です。
これには細胞内のミトコンドリアにあるクエン酸回路がそのエネルギー産出の重要な役割を担っています。
糖質と脂質がエネルギーとなる二大原料ともいえますが、どちらも体内での代謝を繰り返し、やがてクエン酸回路へと運ばれていきます。
このクエン酸回路での中心的な中間代謝物がクエン酸です。
例えば運動をすると筋肉内のクエン酸合成酵素は活性化されて、それに伴ってクエン酸濃度も上昇していきます。
これはまさにエネルギーの産生が進んでいる事でもあります。
逆に言えば、クエン酸が足りない状態はクエン酸回路の円滑性が損なわれ、エネルギーを効率的に作れない状況になってしまいます。
効果その3
筋肉中の乳酸の代謝を進め、乳酸濃度を下げる効果があります。
これはグルコース分解の調整酵素であり乳酸の生成に強く作用するピルビン酸脱水素酵素(PDH)にクエン酸が作用するためです。
乳酸は疲労物質ではなく、糖質のエネルギーが渋滞を起こした状態の時の一時保存のような役割です。
従って時間が経てば、改めてクエン酸回路へと導かれてエネルギーの産生に使われていきます。
しかし、一方で、乳酸が溜まる事は筋肉をより酸性に傾けることになるため、確実に運動パフォーマンスは低下しますし、強く疲労感を感じる事になります。
この乳酸を少しでも早く解消してやることが、すなわちトレーニング強度のアップ、運動パフォーマンスの向上、疲労感の軽減にもつながっていきます。
効果その4
クエン酸は抗疲労効果を有する食品素材ですが、その疲労は、単に、身体的な疲労にとどまらず、精神的な疲労感の軽減にも効果があるとされています。
これはATMTやVASといった、精神作業効率を客観的に想定する手法や主観的な疲労感を評価する手法によっても、疲労感の軽減傾向があることが確認されています。
もっとも、身体的な疲労は精神的な疲労にも通じますから、両者は一体と言えるかもしれませんが、少なくともトレーニング以外の事務作業などにおいても効果が発揮される素材といえます。
効果その5
グリコーゲンの合成促進。
持久系の運動で肝臓と筋肉内のグリコーゲンが低下した後に、クエン酸とグリコースを併用して摂取すると、グルコース単独での摂取よりも、肝臓内も筋肉内も共に、グリコーゲンの合成がより促進される事がわかっています。
これはマラソンや水泳のような持久系の競技や、減量中の人に嬉しい効果だと言えます。
このようにクエン酸にはいくつもの効果が期待され、また確認されているのです。
どの効果も単独で起こっているというよりも、それぞれに関連していて、その切り口が何かという違いでもありますが、仮に一言でその効果を表現するとするならば、疲労の軽減という事になるかと思います。
また、まったく作用機序は異なりますが、BCAAとの相性もとてもいい素材だと思いますから、これからもぜひ活用して、更にトレーニング強度を上げていってください。
「livedoorニュースより」
そして、クエン酸を積極的に取り入れるとともに、ぜひ有機ゲルマニウムを健康ライフの強い味方にしてみてはいかがでしょうか。
毎日の健康に有機ゲルマニウム