レンコン（蓮根）は穴が開いていることから、"先が見通せる"という縁起ものとして、おせち料理やおめでたい席に欠かせない食べものです。
レンコンの穴の数は、通常、真ん中に1個、まわりに9個、合計10個開いています。この穴は地中から葉までずっと繋がっており、根に外の空気を送り込んでいるのです。これを私たちの体に当てはめて考えてみると･･･そうです、呼吸器です。
英語のことわざで"You are what you eat"という表現があります。「あなたが食べたものがあなた自身」「人の性格や健康は食べ物によって作られる」という意味。さらにマドンナやスーパーモデルが実践しているという「マクロビオティック」には「食べたものに似る」という考え方があります。これによると、蓮根の穴の中には空気がスースー通っていますので、人間のノドの通りも良くなるとされます。また栄養学的にも、レンコンは気管支、咳、のど、風邪の諸症状、呼吸器系のトラブルに対する特効薬なのです。
■レンコンには栄養がいっぱい
ビタミンC
みかんの1.5倍、大根の3.7倍相当と豊富に含まれるビタミンCは免疫力を高め風邪を予防します。
ビタミンB12
植物には少ないビタミンB12を多く含み、鉄分の吸収を高めるため、悪性貧血を防ぎ、肝臓を助けます。
ムチン
レンコン独特のネバネバの成分。人の体内では胃壁、気管や消化管、目などの粘膜の表面をカバーし守ってくれるため、風邪やインフルエンザなどの感染症にかかりにくくする効果があります。
タンニン
レンコンの切り口が黒くなるのは、アクの成分であるタンニンのためですが、タンニンには強い止血作用や炎症を抑える働きがあります。のどの痛みや鼻血止め、疲れた胃腸にも良いとされます。胃・十二指腸潰瘍の下血や喀血、痔、産後の不正出血など内臓の傷を治してくれます。
その他
食物繊維やカリウム、鉄、銅、亜鉛などのミネラル分も含んでいます。
■風邪のつらい症状におすすめのドリンク
『蓮根湯』は風邪のときの咳をしずめ、痰を切ります。ぜんそく、気管支などの症状にも即効性があるといわれます。ただし、『蓮根湯』を飲むときは、お菓子や果物などの甘いものは控えましょう。
レンコン搾り汁･･････30-40cc
ショウガのおろし汁･･････少々
吉野くず･･････小さじ1
醤油･･････少々 （または塩 少々）
熱湯･･････150cc
１．皮ごとすりおろしたレンコンを布巾などでしぼる。
※レンコンとレンコンのつなぎ目（節）は最もエネルギーが詰まっている場所。よく洗って必ず使いましょう。
２．小鍋に熱湯以外の材料をいれてくず粉が均一になるまで練ったら、熱湯を入れて火にかける。
３．全体が白く透きとおり、トロリとすればできあがり！
注意：ご紹介した民間療法は医療ではありません。自己の責任において、試してみてください。 症状が良くならない場合はすぐに医療機関で受診するようにしてください。
健康ジャーナル社